(111)地理
2012/09/22
中高生と話をすると地理、特に世界地理の知識が、人によって大きな差があることに驚かされます。受験で詰め込んだわけでもないのに、総じて、成績上位の子たちは知識豊富。この差はいったい、何から生じるのでしょうか?
歴史と違って地理には、時系列やストーリー性があまりありません。ですから、歴史や数学のようにわかってくると面白い、とか、国語や英語のように文章の内容・題材に興味を感じて…などはほとんど期待できません。
また、一般的に、興味/関心がないこと、興味/関心を持ちにくいことは記憶に残りにくい、と皆さんも経験的にお分かりだと思います。脳生理学的にもその通り。つまり、地理には興味/関心を持たないと覚えるのに苦労する、ということ。
地理は受験に関係なかったし、別にスリランカの首都(スリジャヤワルダナプラコッタ、コロンボから遷都)なんか知らんでもエエし!って、その通りです。でも、地理的なセンスがあれば視覚イメージが記憶の定着に寄与し…。
いや、たとえ、世界に羽ばたかない未来であっても、脳を鍛えるために大切なことは「知らないことがあったら、そのままにしない」っていう知的環境です。
まずは、リビングに、地図帳(中高生が使用するので十分)を置きましょう。
テレビでニュースを見ながらの家族での会話。 「スー・チーさん40年ぶり訪米?」 「クリントンさん、肥えたなぁ」 「スー・チーさんのミャンマーは昔のビルマ?」 「ラオスちゃう?」 「ミャンマー/ビルマ/首都ラングーンやろ?」
「首都ヤンゴンちゃう?」 「昔のサイゴン?」 「それはベトナム」 「ハノイってどこやった?」 「ほらぁ。こんなとき、サッと地図を出せるのが『子供を伸ばす』知的環境ちゅうモンやで」 「って言うか、スー・チーさんってマラソンの有森に似てない?」
ツイート2012/09/22