(165)過保護Ⅱ
2013/10/11
過保護、という言葉は範囲が広く、あいまいなので、トラブルの原因分析には適さない表現です。具体的な改善策につながらない。前稿では、過保護、甘やかし過ぎの具体例として、子供の嫌がることはさせない、を挙げ、対応策を考えました。
今度は、逆に、子供がやりたいことを好きなだけ自由にさせる、はどうでしょう。これも過保護、甘やかし過ぎ、よくないことでしょうか。
もちろん、子供がほしいがるものを無制限に買い与えることは経済的に物理的にできません。
TVゲーム、甘いものの摂りすぎなどには何らかの制限を設けている家庭は多いでしょうが、子供にはやりたいように自由にさせる、という方針の家庭も少なくはないでしょう。考えていきます。子供の嫌がるもののひとつ、生活習慣。
自然と身に付くので、押し付けず、という発想もあります。ストレス排除は脳を伸ばす要素のひとつですから、その発想は、ある意味、正しい。しかし、幼児期の生活習慣の習得は前頭葉の神経回路の形成に深く関わっています。
たとえ、子供が嫌がったとしても年齢とともに生活習慣をレベルアップしていくことは前頭葉の発達に重要です。できるだけストレスにならないように工夫する、時には(努力した上でダメなら)先延ばしに、と引き下がることも必要です。
やりたい放題するのではなく、我慢したり、嫌なことを受け入れたりする経験は、自制心や素直さを伸ばします。さらに、ちょっとしたことをストレスにしない心の強さ、つまり、忍耐力や耐性も身に付くことでしょう。だから…
ツイート2013/10/11