(349)五輪の雲
2019/04/26
前回の東京五輪開会式で空に描かれた五輪をご存知でしょうか。自衛隊機5機が神業で描いた飛行機雲(正しくは油を燃やしたスモーク)。
その日、その時、6歳の私は国立競技場におりました。ジェット機の轟音、人々の歓声、驚きの光景。すべてが深く深く記憶に刻まれていた、つもりでした。
私の記憶では鮮明な5色の雲でしたが、懐古的TV番組などで目にする映像では、薄い薄い5色、いつもの飛行機雲に限りなく近い白。昔のガキの記憶などこんなものか、と残念に感じていました。
ところが、最近見たTVの懐古番組で、私にくすぶっていた不満を解消することができました。当時の映像技術では正しく再現できていなかったことが、現代の解析技術で、美しい5色の雲が見事に映し出されました。
視覚記憶は強い刺激です。さらに、聴覚など他の感覚系からの情報が記憶を強化。そして、東京五輪という強力な言葉のタグ付け。私を取り巻く様々なエピソード。それらが協応して記憶を脳に深く刻んでいきます。
来年の東京オリンピック・パラリンピックは、私たちに、そして子供たちに、どんな素晴らしい記憶をもたらしてくれるでしょう。
ツイート2019/04/26
※写真は番組のTV画面から