(373)イカナゴ
2020/02/03
震災で妻を亡くし仮設住宅に住む鬱気味の独居老人(避難所になっている小学校の校長)。米櫃の米がなくなったことを機に自殺を図ろうとしていた。そこに突然の訪問者。これ炊いたからお裾分け、とご近所さん。タッパに入ったイカナゴの釘煮。彼は、涙をポロポロ流し、自殺を思いとどまる。「コメ、買いに行こ・・・」
阪神・淡路大震災25年記念ドラマ、心の傷を癒すということ、の1コマ。泣いてしまった。イカナゴは私たちにとって早春の風物詩。春先、釘煮を炊く甘辛い香りが街に溢れる。でも、ここ数年は不漁+高騰でトンと香りが消えてしまった。何とも残念。
イカナゴと言えば、こんなニュースが。姫路の中1小4の兄弟が「イカナゴはなぜ減った?」を調べ全国コンクールで優秀賞。近年の水温上昇などに加え、海がきれいになりすぎてプランクトンなどの餌が減っていることがイカナゴ激減の原因だそう。知らなかったことを調べて分かると楽しい、と弟くん。分からない、知らないの暗黒世界から建設的に打開策を見出し、試行錯誤して、世界に光をもたらす、とは何とも大きな達成感。これは脳にプラス(ドーパミン好循環)。
イカナゴは老人にも子供にも、老若男女みんなに幸福をもたらす。春を連れて来い!
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