株式会社関医協ゼミナール総本部
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(265)インセンティブ

(265)インセンティブ

2016/09/09

最近、インセンティブという言葉をよく目にします。目的を達成するために、ヤル気を起こさせる刺激、のことでマーケティングや経営学で使われ出した言葉が、一般にも、最近では教育の場でも広く使われるようになってきました。

「ご褒美」と言い換えた方が教育の分野では分かりやすいかもしれません。このコラムでも(54)モノで釣る(114)ポイント制などで考えてきました。

近年の研究@教育心理学では、インセンティブの対象は

目標「定期テストで学年10番以内に」「○○に合格!」などよりも

具体的な行動「1日百字の漢字を書く」「毎日計算ドリルを2ページする」などの方が

対費用効果が高いことが確認されています。

つまり、目標を掲げ、努力を促すよりも決められた具体的なことをコツコツ積み重ねる方が結果につながる、ということのようです。

でも、大きな目標より、スモールステップ、手の届く目標を掲げ、その目標に到達するための具体的戦略を考えていきましょう、などと以前から私は言ってきたような・・・。

また、京大の有名な実験、うまく描けるとごほうび、の条件を与えると、絵を描く子供の積極性がしぼんでしまった、ことも覚えておきましょう。

大切なことは、外からのインセンティブ(ご褒美など)を、心の中のインセンティブ(うまくできると楽しい、やり遂げるととてもうれしい、など)に昇華させていくこと。

心のインセンティブは。一度得ると長く続いていくことになります。また、低年齢なら、脳の機能を高めることにつながります。安易に、褒美で子供を動かすのではなく、よく吟味し、インセンティブを有効に利用していきたいものですね。

ツイート2016/09/09

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