(490)長友選手の涙
2026/06/02
子供の脳を鍛えよう(490)長友選手の涙 #kodomo
サッカー男子ワールドカップの開幕まで、アト10日。世間の盛り上がりも最高潮に。先月行われた代表発表で、特に印象的だったのは、アジア史上最多となる5回目の選出を果たした最年長、長友佑都選手の涙だ。
その涙は、自分が選ばれた歓喜の涙ではなかった。永年、ともに日の丸を背負い、苦楽をともにしてきた仲間が選出されなかったことを知った瞬間に、その無念を想って流した涙だった。この「他人の痛みを自分のことのように感じる心」や「人を慮る心」は、単なる美徳にとどまらず、実は私たちの脳に多大なプラスの効果をもたらすことが近年の脳科学で明らかになっている。
脳科学の分野では、他人に共感したり親切にしたりする際、脳内で「オキシトシン」という神経伝達物質が分泌されることが分かっている。オキシトシンは通称「幸せホルモン」とも呼ばれ、自律神経を整えてストレスを軽減し、脳の疲労を回復させる効果がある。つまり、長友選手のように仲間を想って涙を流すとき、脳内では強いストレスケアとリラックス効果が同時に生まれているのだ。
さらに、近年の心理学や脳科学の研究では、他人のために行動したり利他的な感情を持ったりすると、脳の前頭葉が刺激され、記憶力や思考力といった認知機能が維持されやすいというエビデンスもある。自分のことだけに汲々としているよりも、他者を思いやる広い視野を持つ人の方が、脳がいつまでも若々しく健康に保たれるということだ。
最年長でありながら、今なおトップコンディションを維持し、誰よりも熱く走り続けられる長友選手。彼の驚異的なバイタリティの源は、強靭な肉体だけでなく、仲間を深く慮ることで脳と心を常にポジティブに保つ「共感の力」にもあるのかもしれない。
迫りくるワールドカップ。長友選手が魅せる熱いプレーやエールとともに、彼が体現する「人を慮る心」の大切さにも、ぜひ注目して応援したい。
優勝を目指せ!がんばれ、Nippon!!


