(305)不躾(ぶしつけ)
2017/12/27
広告関連の責任者に替われ、という電話にスタッフが困っていた。ええで、と私が受話器を取る。XXX社と申しますが、インターネット通じての集客の件で、そちらのエリアで重点的にPRをするので、責任者のアポをとりたい、とのこと。そんな曖昧な説明に、唐突のアポとは、不躾ですね。具体的には?すると相手は、当社には卓越した技術があり~、明日の3時なら空きが~、と上から目線でまくしたてる。不躾な人に割ける時間は持ち合わせていない、と私は電話を切った。
他人を不躾などと非難することは勿論、初めての経験。後味が悪い。
で、子供について。いろんな分野やあらゆる世代で、マナーの悪さ、常識の欠如など不躾なことが問題視されることが目立つ昨今ですが、経済学の分野では、躾の良い子は将来お金持ちになる、という定説化した研究があります。
専門的な表現を用いれば、少年期、特に就学前における人的資本投資が生涯で最も高い収益性をもたし、その収益性は逓減する(だんだん減る)、ということになります。
つまり、幼い頃に頭と心をしっかり鍛えると経済的に豊かになれる。これはアメリカで半世紀以上調査継続中の「ペリー幼稚園プログラム」による研究の業績です。将来お金持ちなれるようがんばれ、と子供を励ますことはありませんが、躾=子供の頭と心を鍛えること、の大切さをいつもとは別の角度からお伝えしてみました。
今年最後のコラムになります。今年もありがとうございました。良き年をお迎えください。
ツイート2017/12/27